【水性塗料・インクのハジキを解決!】
界面活性剤で濡れ性とレベリングを
劇的に改善する方法

近年、環境負荷の低減やVOC(揮発性有機化合物)排出抑制の観点から、塗料やインク、コート剤の「水性化」が急速に進んでいます。
フィルムメーカーをはじめ、自動車部品、家電筐体、日用品、容器などのプラスチック成型品に関わるメーカー様でも、有機溶剤系から水性系への切り替えを検討、あるいは既に導入されていることかと思います。

しかし、そこで大きな壁となるのが「基材への弾き(はじき)」や「レベリング不良」です。

「PPやPEに塗ると、液がコロコロと玉のようになって綺麗に乗らない」
「スプレー塗装すると、エッジ部分や複雑な凹凸で弾かれてしまう」
「印刷面にピンホールやムラができてしまい、製品クオリティが安定しない」

このようなお悩みをお持ちではありませんか?
今回は、プラスチック樹脂全般に対して水性塗料・インクの「ハジキ」が発生する科学的な理由と、「界面活性剤」を利用して複雑な形状の成型品やフィルムへの濡れ性を劇的に改善するメカニズムについて解説します。

なぜプラスチック樹脂は、水性塗料・インクを弾いてしまうのか?

原因は、基材(プラスチック)と液体(水性塗料・インク)の「表面張力(表面自由エネルギー)のアンバランス」にあります。

液体が物体を綺麗に「濡らす(なじむ)」ためには、【基材の表面張力 > 液体の表面張力】という関係が成り立っていなければなりません。
しかし、プラスチック樹脂と水性塗料(主成分:水)の間には、以下のような大きな開きがあります。

  • 水の表面張力: 約72 mN/m(非常に高い=自ら丸まろうとする力が強い)
  • 主なプラスチック樹脂の表面張力(目安):
    • PE、PP:約30〜31 mN/m(極めて低い・難接着基材)
    • PET、PVC(塩化ビニル):約37〜39 mN/m
    • ABS、PC、PMMA(アクリル):約38〜42 mN/m

ご覧の通り、プラスチックは総じて表面張力が低く、水性塗料は非常に高い表面張力を持っています。
そのため、そのまま塗布すると、液体側が「基材に広がるよりも、自分たちで丸まりたい」という力を強く発揮してしまい、結果として「ハジキ」が発生するのです。

さらに立体的な成型品の場合、成型時に使用した「離型剤」が表面に残存していると、表面張力はさらに低下し、強烈な弾きを引き起こします。
また、三次元的な凹凸やエッジ部分、斜面などでは、重力や液の表面張力の働きによって「レベリング不良(不均一な膜厚、液だまり)」が発生しやすくなります。

解決の鍵は「界面活性剤(湿潤剤・レベリング剤)」

この表面張力のアンバランスを解消し、フィルムから複雑な立体成型品にまで、水性塗料を均一に広げるために不可欠なのが「界面活性剤」です。

界面活性剤の分子は、水性塗料にわずかに添加されるだけで液体の表面(空気との界面)に瞬時に配列し、水の高い表面張力をグッと引き下げる(20〜30 mN/m台まで落とす)ことができます。

液体の表面張力がプラスチック樹脂の表面張力を下回ることで、液体は弾かれることなく、基材の表面にスーッと広がっていきます(濡れ性の向上)。
これにより、成型品の凹凸やコーナー部分にも塗料がしっかりと回り込み、ハジキやピンホールのない、均一で美しい塗膜(レベリング)を形成できるようになります。また、基材と塗膜の密着性(付着性)の向上にも直結します。

塗工方式や樹脂に合わせた「界面活性剤」の選び方

界面活性剤(湿潤剤・レベリング剤)にはいくつかの系統があり、塗工方式(スプレー、グラビア、シルクスクリーンなど)や、求められる品質によって最適な選定が必要です。

界面活性剤は「ただ入れれば良い」というわけではありません。 添加量が多すぎると、乾燥後の塗膜の耐水性が落ちてしまったり、成型品の表面に成分が浮き出てベタつき(ブリードアウト)を起こしたり、あるいは上に重ね塗りする際のリコート性を損なう原因になります。

そのため、ターゲットとなる樹脂の種類、成型品の形状、そして塗料の組成に合わせた「最適な種類と絶妙な配合バランス」を見極めることが非常に重要です。

🔍「塗れない」「ハジキ」を解決します

タナカ化学研究所では、長年培った界面活性剤の応用技術を活かし、お客様が抱える塗工トラブルに寄り添った最適なソリューションを提供しています。

  • 「市販のレベリング剤を試したが、成型品の凹凸部分でハジキが出てしまう」
  • 「濡れ性は良くなったが、スプレー塗装時に泡が大量に発生して困っている」

こうした具体的な課題に対し、大手メーカーでは対応が難しいような、小回りのきく独創的なアプローチでお応えします。
お客様の製品やプロセス(フィルム・成型品)に最適化した界面活性剤のご提案や、カスタマイズが可能です。

「この樹脂に、この水性インク・塗料を綺麗に定着させたい」という課題がございましたら、まずは一度、お気軽に弊社までご相談ください。

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